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パワーブリーズは正しい使い方の理解が必要!
パワーブリーズは、腹筋、背筋、横隔膜などを呼吸に使われる筋肉を鍛えることができるトレーニング器具。呼吸筋を鍛えることで、肺活量があがるためボーカルやアスリートでも愛用している人が多いです。健康維持のためにも有効なので、パワーブリーズは誰にでもおすすめのトレーニング器具でしょう。
パワーブリーズは、やりすぎてしまったり使い方を間違えてしまったりすると、効果的なトレーニングを行えない可能性があります。では、基本のパワーブリーズの正しい使い方についてみていきましょう。
(筋トレの呼吸法については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレの呼吸法!息を止めるのはNG?種目別のやり方〜メリットを徹底解説!
出典:Slope[スロープ]
【基本編】パワーブリーズの正しい使い方
パワーブリーズの正しく使うには、準備が必要になります。では、準備の仕方や実践方法について解説します。
準備
まずは、マウスピースを取り付けます。本体を持ち、負荷調整ノブを回して負荷レベルの調整を行いましょう。負荷調整ノブの1回転が1目盛に相当し、右に回すと負荷が増え、左に回すと負荷が減ります。このとき、内部の白い筒が上下するのを確認してください。
使い始めは、内部にある白い筒の最下部が目盛0に合っている状態の最も軽い負荷のレベルに合わせます。一定期間パワーブリーズを使ったトレーニングを行い、慣れてきたら徐々に負荷を調節するようにしましょう。このとき、目盛を0以下にしないようにしてください。故障の原因となる恐れがあります。
息を吸うとき鼻から空気が入ってしまうという方は、ノーズクリップを使うようにしましょう。ノーズクリップは、口で呼吸しやすくなる効果があります。
使い方
次に、実際の使い方について紹介します。ハンドルカバーを手で握り、マウスピース全体を唇で覆うようにマウスピースをくわえます。このとき、マウスピースと唇の間にすき間ができると、空気が漏れて効果的にトレーニングが行えないので注意しましょう。姿勢を正し、肩に力が入らないようにしてください。
ゆっくりと口から息を吐き出しましょう。次に、強い力で2秒ほど一気に息を吸い込みます。この長くゆっくり息を吐き出し、強く息を吸い込むという動作を繰り返し行います。このとき、お腹を意識して腹式呼吸を行いましょう。
息を吐くときは、肺を空にするイメージで行うとうまく呼吸ができるようになります。1セット30呼吸行い、1日2回程度行いましょう。下記動画で実際にやり方を実践して説明してくれているので、参考にしてみてください。
【応用編】パワーブリーズの使い方
パワーブリーズの使い方を紹介しました。次は応用編です。使う人や普段のトレーニングの度合いによって、使い方を少しアレンジして使用していました。ここからは、パワーブリーズの使い方の応用方法を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
ウォームアップ、クールダウン
パワーブリーズは呼吸筋や肺活量を鍛えるだけでなく、ウォームアップやクールダウンにも最適です。動画はウォームアップの使い方について紹介しています。
ウォームアップは、いつものトレーニングで使う負荷設定の約80%にレベルを設定します。運動や競技を始める5~10分前に行ってください。30呼吸を2セット、2分間の休憩をはさんで行いましょう。腹式呼吸を意識し、身体の中心から温まるような感覚を実感できます。
クールダウンは、いつものトレーニングで使う負荷設定の約20~30%にレベルを設定します。ゆっくり息を深く吸い込み、ゆっくり深く吐く動作を30呼吸×2セット、2分間の休憩をはさんでおこないましょう。運動後の呼吸に軽い負荷を与えると、筋肉の回復効果があるのでおすすめです。
お腹を意識したトレーニング
こちらはの動画は、パワーブリーズを使いながら前鋸筋、大腰筋、横隔膜、胸郭などを同時に鍛えられるトレーニングです。仰向けに寝そべり、手を上に当て壁に手をつき、ゆっくりと吐いて吸う呼吸を繰り返しましょう。
この呼吸をしながら、脚を曲げた状態で交互に動かしていきます。足が床につかないようにして、お腹を意識した腹式呼吸で行うと、お腹に負荷がかかりやすくなるでしょう。
ボールを使ったトレーニング
こちらの動画では、ボールを使ったトレーニング方法です。仰向けに寝そべり、手と脚を曲げてボールを抱えるような状態から、対角線上の手と足を外側に向けて伸ばしていきます。
片側ずつ順に行い、それに合わせて呼吸を行いましょう。ボールを下に落とさないようにするのが、難しいポイントなので丁寧に動作を行ってみてください。横隔膜、呼吸筋を上手に鍛えていくと、パフォーマンス向上に繋がります。
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出典:Slope[スロープ]
水泳選手編
こちらの動画では、現役プロスイマー樋口遼がパワーブリーズのレッド(超重負荷)を使い、呼吸筋を鍛えるトレーニングを紹介しています。パワーブリーズのメニューは、Lv.10に設定し、50呼吸行うというものです。プロスイマーでも、息切れするほどの強度高いトレーニング効果があることが分かります。
樋口遼はパワーブリーズを2~3年愛用して、泳いでいるときの呼吸がとても楽になったといいます。さらに検診を行った際、肺活量は8550ccを超えており、潜水士を超える肺活量だと驚かれた経験もあったといいます。肺活量を増やしたいという方は回数を増やすとよいですが、やりすぎには注意が必要です。
(水泳のトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
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出典:Slope[スロープ]
パワーブリーズ4分間トレーニング
こちらの動画は、パワーブリーズを使った4分間のトレーニングメニューになります。青の(重負荷)を使用した呼吸筋トレーニングです。肺活量や呼吸筋を自宅で鍛えられるので、ぜひ試してみてください。
動画のなかでは、パワーブリーズを使って吸って吐いての呼吸を行いながら、スクワット、フロントランジ、バックランジ、ヒップリフト、腕立て伏せなどを合計8種目を行います。各種目ごとに休憩を10秒はさみ、呼吸が浅くならないように注意して行いましょう。また、お腹を意識した腹式呼吸も忘れないようにしてください。
パワーブリーズの効果を再確認しておこう
パワーブリーズの使い方や応用をマスターしたところで、パワーブリーズ効果を再確認しておきましょう。パワーブリーズは、呼吸筋(肺回り)の筋肉を鍛えることできます。主に横隔膜、胸鎖乳突筋、内外肋骨筋、斜角筋、腹直筋、腹斜筋などが鍛えられます。
呼吸筋についての論文によると、筋力が低下してしまうと呼吸器合併症のリスクや、運動能力などを低下させる可能性があるといいます。呼吸を鍛えることで、病気のリスクや運動低下を抑えるだけでなく、持久力がアップしたり、全身の疲労感を回復したり、血液の循環をよくしたりと健康効果がとても高くなります。
吸気筋の筋力低下は,様々な疾患の特異性により種々の原因で生じ,息切れや運動障害を招き日常生活活動(activities of daily living : ADL)の能力や生活の質(quality of life : QOL)を低減させる.また呼気筋の筋力低下は,咳嗽の能力を制限し気道内分泌物を貯留させて, あるいは誤嚥を生じさせて呼吸器合併症のリスクを高める.呼気筋の筋力低下に伴う呼気筋疲労は,運動時や ADL 中の呼吸をより努力的なものにして,運動能力,ADL の能力,QOL を低下させる可能性がある.
さらに、ウォームアップやクールダウンにも効果的で、運動前後に活用すると呼吸がしやすくなりパフォーマンス向上に繋がります。使う際は、腹式呼吸を意識して行うと効果がより高まるので、ぜひ普段のトレーニングとプラスして取り入れていきましょう。
(パワーブリーズの効果については以下の記事も参考にしてみてください)
パワーブリーズの効果?呼吸筋を鍛えて持久力&パワーUP?口コミも!
出典:Slope[スロープ]
早速、パワーブリーズを購入!
パワーブリーズの種類は4種類あり、グリーン(標準)→ブルー(重負荷)→レッド(超重負荷)→ブラック(超重負荷)と強度が強くなっています。パワーブリーズは、体格や目的別で適切な種類を選ぶことが大切です。
初心者は、グリーンのパワーブリーズから使用するのがおすすめです。性別、体格、現時点での呼吸筋の強さによっては、重負荷がかかるブルーやレッドを使用してみるのもよいでしょう。プロアスリート並みに呼吸筋を鍛えたい方は、さらに負荷の強いブラックを試してみてください。無理はせずに、使い方をしっかり理解してからトレーニングを行ってみましょう。
(パワーブリーズの種類や使い方については以下の記事も参考にしてみてください)
パワーブリーズの種類&選び方を解説!それぞれの違い〜効果&使い方まで!
出典:Slope[スロープ]
パワーブリーズの使い方を覚えて効果的にトレーニングをしよう
パワーブリーズは、呼吸筋を鍛えたり肺活量アップしたり、健康や運動能力の向上に繋がります。腹式呼吸を意識し、ゆっくり息を吐いて、ゆっくり息を吸うという動作をしっかりと行いましょう。さまざまな使い方を取り入れ、効果的にトレーニングするようにしましょう。